「なぜ成功者は不動産を買うのか」（巻口成憲 著）を紹介します。
「9割本」とならび書店でよく見かける通称「なぜ本」。
やっぱり答えが知りたくて、この本もタイトルに引き寄せられ手にとってしまいました。
こんなひとにお薦め
・サラリーマンの給与以外に収入を得たいと思っている人
・資産形成してサラリーマンを卒業したいと思っている人
・不動産投資で成功したいと思っている人
本書のポイント
著者の調べによると、時間的な自由を獲得した成功者のほとんどが、長期安定性と確実性を期待できるリアルアセット（不動産資産）を一定割合以上保有しているとのことです。
本書の前半では、
金融工学に基づいた資産形成全般の考え方を示し、成功者になるためには、年齢を重ねるごとに資産をペーパーアセット（株、投資信託、債券などの金融資産）から、リアルアセット（不動産）へシフトしていく事が重要だと説いています。
ペーパーアセットとリアルアセットの長所と短所を著者は次のように述べています。
・ペーパーアセットは、「元手」を作ったり、「リスクヘッジ」のために保有するもの。小額から投資できるというメリットがあるが、変動が激しいという欠点がある。
・リアルアセット（不動産資産）は、まとまった投資資金が必要ということが欠点だが、長期の安定性や確実性が期待できることがメリット。
つまり、リアルアセット(不動産）からの長期で安定したキャッシュフローが、人々に時間的自由をもたらすのです。これが成功の秘訣なのです。
本書の中盤では、
海外の不動産投資の戦略として「アメリカの不動産投資」の具体的な方法が書かれています。
後半には、
国内の不動産投資戦略が詳しく書かれています。
そこには、国内で安定を狙うには「東京都区部の35平米未満の非木造の狭小住宅」を選ぶのが合理的だといっています。これってワンルームマンションのことですね。
さらに、ブランド力のある物件、そして投資家と入居者の両方から支持される不動産会社を選ぶことも重要とのことです。著者は不動産会社の役員ということもあって、このあたりは自社のアピールポイントでしょうか。
最後に不動産投資の成功の秘訣が書かれていました。
それは「失敗しないこと」だそうです。（笑）
「場所選び、業者選び、売却のタイミングなど、それぞれに「これをしては失敗するという法則」がある」といっています。例えば、新築物件を購入すると失敗の確率は高まる、相場に比べて高利回り過ぎる物件は、空室リスクが高まるなど、
不動産投資の原理原則に則った正しい判断をしなさいとの意味ですが・・・
う～ん、これがなかなか難しい。
私の経験から言えること
私はここ数年、東京の区分マンション投資を行なっていますが、その経験から言えることは、利回りは高くありませんが、空室は稀で、退出しても次の入居者がすぐに決まっており、長期的に安定した収入が得られているということです。
資産形成や不動産投資に興味がでた方は、ぜひこの本を手に取って読んでみてはいかがでしょうか。きっと参考になりますよ。
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なぜ成功者は不動産を買うのか
目次
第１章 資産形成の戦略
01 なぜ成功者は不動産を持つのか？
02 人生を自分で設計しよう！(ライフデザイン）
03 よいマネープランを作るために
04 「金融工学」の本当の意味
第２章
01 成功者は歴史に学ぶ！
02 成功者は不動産サイクルに乗る！
03 バブルの波乗り！ グローバルの不動産に分散投資！
04 不動産投資のやり方
第３章
01 グローバル不動産投資
02 アメリカ不動産投資市場
03 アメリカの人口の動き
04 投資対象の都市を考える
05 アメリカ不動産物件の見極め方
06 アメリカ不動産購入に関する手続き
07 さまざまなアメリカの不動産への投資方法
第4章
01 日本の不動産マーケット
02 日本での不動産投資成功のターゲット
03 単身者向け物件の空室リスク
04 地価の動向を不動産投資戦略
05 不動産投資成功のポイント
06 不動産マーケティング
07 不動産投資成功のまとめ
おわりに
カンボジア投資にご用心
初版
著者 巻口 成憲
2014年3月発売
発行 かんき出版
ページ数 288ページ
価格 1,600円+税