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【感想・ネタバレ】齋藤孝著「50歳からの孤独入門」50歳を越えて待ち受けている試練を克服するための秘策とは

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教育学者の齋藤孝氏の著書「50歳からの孤独入門」を読みました。

50歳の節目を迎えるに当たり、この先どのように生きていったらよいか迷いが生じている

私もあと一年ほどで50歳を迎えます。
私の会社は10年ほど前に起きたリーマンショックの影響で、まもなくリストラ(希望退職)を敢行しました。そして、たくさんの仲間達が会社を去っていきました。私も希望退職への応募を勧められましたが、退職後のイメージも描けず、何度も行なわれた面接という事実上の退職勧告を断り続け、結局居残ることになりました。

この経験を通じて思ったのは、サラリーマンの雇用リスクはかなり大きいということです。また金銭面でも、社員として収入を上げようとすると出世するしかありませんが、その競争も激しく厳しいものがあります。そのことを考えると、このまま雇用不安に怯えながら社内で厳しい競争を勝ち続け、収入のために定年までサラリーマン人生を歩んでいくことが、一度しかない人生の残された時間を過ごすという点で、割に合わない気がしました。

その時から50歳までには会社を辞めても問題ないくらいの収益資産を作り、経済的自由を得ることを目標に生きてきました。

ロケットが、地球の重力を振り切るために必要な地表における初速度11.2km/sを「第二宇宙速度」といますが。これと同じように、収益資産からのキャッシュフローが全支出(生活費や社会保障費、税金など)を上回っている状態、(このときの資産からのキャッシュフローを「第二リーマン脱出(卒業)速度」とでも呼べばいいのでしょうかw)、であればサラリーマンを辞めても経済的な不安がなくなります。

この状態になるのが私の理想です。

とはいっても、経済的自由を得るまでにはまだ時間がかかりそうな状況です。

そんな状況の中、50歳の節目を迎えるに当たり、この先どのように生きていったらよいか迷いが生じているのが正直な気持ちです。

本の内容

50歳を越えて待ち受けている最大の試練は「アイデンティティの危機」と「孤独感」、これを克服するための秘策とは

前置きが長くなりましたが、そんな心境の中、書店でこの本を見かけ、人生の先輩に学びたいと思い、タイトルだけで手に取ってみました。

人生の後半をどう過ごしていったらいいのかという悩みに一つの考え方を示してくれます。50歳を越えて待ち受けている最大の試練、「アイデンティティの危機」と「孤独感」を克服するための秘策を、著者の経験やソクラテスなどの人類の賢者の知慧に学びます。

アイデンティティの危機の克服について

アイデンティティの危機とは、自分らしさとは何か?自分は何が存在証明か?に悩むことです。役職定年後に歳下の部下に着いたとき、再雇用で年収が大幅に下がるとき、希望退職を勧められたときなどに起こる気持ちの変化(虚しさ、不安)のことです。これは状況の変化に自分の気持ちを変えることができないことから生じるのです。
これを克服するには、自分が他人からどのように評価されているかを客観的に知り、現実に自分をアジャスト(適応)することを考えることが大事です。諦めの気持ちがその後の人生の推進力になることもあります。50歳を過ぎると、アイデンティティを失うことなく、プライドと折り合いをつけて生きることが、何より重要になってきます。
そして、承認欲求や若さとの競争からの決別すること、勝負から降りることです。
「向上心は残しておいてかまわないと思いますが、無駄な競争心から解き放たれたとき、心から楽になれると思います」

孤独感の克服について

若い頃は生活するために社交性が必要かもしれませんが、人間50年も生きていると、人間関係が面倒になっても不思議ではありません。自分の中に「人間ぎらい」という性質があったとしたら、それを不機嫌でない形で落ち着かせていくことは、決して悪いことではありません。そのかわり、自分の魂を震わせてくれるような何物か(盆栽、哲学、スポーツなど何でもいい)に、意識的な触れていく必要があります。これさえあれば人生はOK、他には何もいりません。そういうものがあると生き甲斐がうまれてきます
幸福の根源として、後半生でこれをもつことは、若いとき以上に重要となってきます。

これ以外にも、恋愛、喪失の悲しみ、自らの死などについて、どのように向かい合ったらいいのか、どのように克服したらいいのかを、著者の体験や先人が残した言葉などを引用し、著者なりの考えとしてまとめています。

感想

50歳を超えたらどう生きるべきか、これに対する著者の考え方はなんとなく理解でき、自分の考えとも一致することが多々ありました。特に、「向上心を残したまま、承認欲求や若さとの競争からの決別する」という姿勢については同感です。今でも一生懸命やったのに周りから認められなかったりすると結構悩んだり苦しくなったりしますからね。会社を辞めたら、会社という看板がなくなるわけですから、そういう意味では、世の中から認めずらくなるのは自明でしょう。ちょっと鈍感なほうがうまくいくかも知れません。また会社以外に自分の魂を震わせてくれるような何物かがないと、会社を辞めても魂が抜けたような状態でボーっとして時間だけが過ぎていってしまうのではということもなんとなく理解できます。なので、このあたりは50歳前後でサラリーマンを辞めようとした場合には、気をつけなければいけないポイントだと思います。50歳を過ぎたら、現実を受け止めた上で、周りに流されず自分らしく生きられる何かを見つけ、それに没頭することが、アイデンティティの危機と孤独感を克服する秘訣だと理解しました。

私が行なっている株式投資や不動産投資は、最初はサラリーマンを卒業するための資産形成の手段として始めましたが、今では投資そのものも生き甲斐の一つになってきています。

著者は、孤独への特効薬はなんといっても「読書」といっていました。私も読書を続けることで、生き甲斐のヒントを見つけたいと思っています。投資以外でもね・・・

以前こちら(2018.12.13)で紹介した藤原和博氏の著書坂の上の坂には、会社人生では50歳をこえると下り坂になるが、長寿社会を豊かに生きるためには、その坂の向こうにもう一つの坂をつくろうということが書いてあります。この本と今日紹介した50歳からの孤独入門に書いてあることを今後の人生の参考にし、考え方を変え、行動を変え、生きる知慧を身に着けていきたいと思います。

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50歳からの孤独入門  (朝日新書)

――目次――

はじめに やがてくる孤独に備えるために

第1章 50歳クライシス
第2章 後悔・自責・嫉妬――マイナスの感情と折り合いをつける
第3章 人間ぎらいという成熟
第4章 孤独の時代を越えて
第5章 最後の恋を夢見ない
第6章 喪失の悲しみ、そして自らの死への覚悟

おわりに

著者 齋藤 孝
発売 2018年9月13日
発行 朝日新聞出版
ページ数 192ページ
価格 750円+税

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