いつものように書店で暇を潰していると「50歳からは、「これ」しかやらない」(大塚寿)というタイトルの本が目にとまった。この先の自分の人生の方向性を考えるのに何か参考になるんじゃないかと思い読んでみることにした。
読んでみた感想
いわゆるFIRE(経済的自由を成し遂げて早期に引退)を勧めるような内容ではなかった。
あくまでも50代は働きつづけることが前提。
働きながら定年後にストレスなく楽しく過ごすために50代をどう過ごすべきかということが書かれている。
わたしは、定年後に他人に雇われて働きたいとは思わない。
自分のやりたいことをやり、自分のペースで収入を得たいと思っている。
収入源は、サリーマンではなく、投資や事業を軸にしたいと考えている。
だからわたしは今、サラリーマンを卒業しても安心できるくらいの収入を早く得られるよう、
株式投資や不動産賃貸業を頑張っている。
そんな私が、この本の中から無理矢理私の興味のある部分を上げるとしたら次の2つ。
①身の丈に合った「一人企業」という選択肢もアリ
ライフネット生命保険やマクドナルドの創業者は50代で起業した。そこまでのレベルの起業は難しいとしても、自分の専門性を活かした1人起業を目指せ。そのために50代は「専門性を磨け」ということ。
孤独を楽しむ習慣を身につけることも必要だといっていた。
②定年前に身に着けておきたい「お金の教養」
投資は賛成だが、退職金でいきなり投資デビューしないこと。
50代のうちから余裕資金で趣味と実益を兼ねた投資をやってみたらどうか。
この二つ(①②)は、まあそんなものかという程度の印象だった。
そんな中、思わぬ気づきがあった。
それは「モチベーションクライシスには、死生観を意識する」というくだり。
著者の体験談が書かれていた。
それは、燃え尽き症候群になってしまったとき、著者は田坂広志氏がグロービスの「G1」で講演した「死生観」の話を聞いて、モチベーションが復活したとのこと。
この話がどんな内容なのかすごく興味を持ったのでYou Tubeで早速観てしまった。
https://www.youtube.com/watch?v=pVwiJ6MDzMA
「人は、必ず死ぬ」「人生は、一回しかない」「人は、いつ死ぬかわからない」
2019年に心筋梗塞を患った私は、この3つを実感したよ。
リーダーを目指していなくても、生死の境を彷徨ったことで、否応なくこの「死生観」を持って生きるようになったよ。
自分は自分の人生を預かっているから。
誰から預かったか、なぜ預かったかわからないが・・・
両親? それだけじゃないかも・・・
大病してこの死生観を持ったことで、自分を大事に、明日死ぬかもという思いをわすれず、この瞬間を大切に、生きていこうと思ったよ。
そう思うと、お金と引き換えに他人に時間と労力を差し出すサラリーマン人生は、早く卒業したいと思うよ。
まあ、人生死ぬまでの暇つぶしって言葉もあるし。
人生に意味などない。
生きる意味を考えること自体無駄。
なんて言葉もよく聞くしね。
サラリーマン卒業してから、何したらいいのかな?
ってなっちゃう自分もいるよ。
だってにんげんだもの。
田坂広志氏の講演に誘導され「死生観を定める」ことについて気づかせてくれたこと、
それがこの本を読んだ1番の収穫だったかもしれない。