主治医からの警告
毎年健康診断を受けていますが、5年、10年の単位で見ると腎機能の指標であるクレアチニンが少しずつ高くなってきています。
現在は、正常範囲の上限(1.00mg/dL)を超えてしまっていて、主治医から「このまま腎機能が低下し続けると透析になるよ」と脅されています。”腎臓をいたわりなさい”とのことです。
長年いろいろな患者をみてきた経験から先が見えるのだそうです。
腎臓をいたわるというのは、「血圧」と「血糖」をしっかりコントロールするということだそうです。
私も知り合いに透析を受けている人がいるので、透析が時間的・身体的に大きな負担になっていることを聞いています。それに透析の費用も、自己負担は少ないかもしれないが、医療費そのものは年間患者一人あたり500万円程度かかっているようです。
私も、できれば透析にはなりたくないので、いまは主治医の言うことを素直に聞き、服薬と体重管理だけはきちんとつづけています。
おかげでいまのところ血圧と血糖値、それに体重は、いわゆる正常範囲におさまっています。
クレアチニンはここ数年間は正常範囲上限を少し超えたところで安定しているようです。
しばらくはこのまま経過観察といったところでしょうか。
「腎臓が寿命を決める」との出会い
ところで、腎機能はナゼ低下するのでしょうか?
腎機能が衰えると医学的に何がどう問題になるのでしょうか?
これについては私もよくわからないまま過ごしてきました。
そんなとき本屋で平積みになっていたこの本「腎臓が寿命を決める」を見つけました。
タイトルに誘われつい買ってしまいました。
リンが老化を加速している
本書を開くと、冒頭にこんなことが書いてありました。
「地球上にはいろいろな生物がいるが、統計的に、血中のリン(リン濃度)が少ない生物ほど寿命が長い」
これは、リンの排泄能力が高い動物ほど寿命が長いこと、つまり高性能の腎臓を備えているほど長く生きられるということを意味しているのではないかということだそうです。
このようにリンが老化を加速しているという研究結果があるそうです。
腎機能はナゼ低下するのか?
また、血中のリンを尿として排泄させる働きのあるFGF23というホルモンが一定値(53pg/mL)を超えると、その人が5年後に人工透析になったり血中リン濃度が上がったりする確率が高くなるというデータがあるそうです。これは尿のリンの濃度が上がることで、腎臓でリンが結晶化して腎機能を低下させるために起こると考えられているそうです。
これらメカニズムの解明はまだまだ研究途中のようです。
「リンを減らすこと」は最強のアンチエイジング
腎機能が衰えると身体にどのような変化が起こるか、この本に書いてあることに少し触れておきます。
腎機能が衰えると、血中のリンの濃度が上がり、体中のあちこちにリン酸カルシウムのコロイド粒子(CCP)がたまり、血管が石灰化するなどの悪さをすることで病気を引き起こすと考えられているそうです。
著者は、これを予防する方法として、リンを過剰に摂取しないよう食事に気をつけることを勧めています。リン酸を多く含む食品、特に吸収率が90%にもなる無機リン、これを多く含む”食品添加物”の摂取を減らすべきと言っています。
さらに、適度な運動で筋骨を鍛え、骨から血中にリン酸カルシウムが溶け出ないようにすることも必要とのことです。
「リンを減らすこと」は最強のアンチエイジングだそうです。
腎機能維持も大事なのは「食事」と「運動」
結局、腎機能維持も体重管理と同じように「食事」と「運動」が大事なようですね。
(リンの)「収支のバランス」をとるという点では、
ダイエットや体重管理と同じ考え方で管理できそうな気がしてきました。
実践してみるかな・・・