資本主義、
それは、「資本家」が市場で仕入れた「労働力」を使って、それ以上の価値のある「商品」を製造販売することで儲ける経済システム。
サラリーマン、
それは、たったひとつ自己の「労働力」という「商品」以外に、売るものを持たないひと。市場に身体と時間を売りに行き、資本家に買ってもらうことで生計を立てている。
とりあえず、資本家に買ってもらえれば、あとは、何も考えなくても、彼らが用意してくれた「会社」という箱に行くだけで、居場所と仕事を与えてくれる。
毎月確実に銀行口座に生活費を振りんでくれる。
福利厚生という特典もつく。
人生の暇潰しにはちょうどいかも。
ある人はいった。
資本家とサラリーマンの関係は、
「別れられないカップル」
だと。
資本家はサラリーマンが会社を辞めないよう縛り付け、サラリーマンは給料がもらえなくなるのが怖いから会社を辞められない。
ある人はこれを
「現代の奴隷制度」
といった。
おカネと引き換えに、嫌な上司にもゴマをすり、納得いかない指示にも従う。
飲み会で、酔った上司に説教されても、じっと堪え忍ぶ。
東に、無理難題を押しつけるクライアントがあれば、行って話を聞いてやり。
西に、子会社の事業を建て直してくれと声がかかれば、出向も受け入れる。
何か違うと思っても、目の前のニンジンに目が眩み、いつの間にか思考が停止。
週末は、溜まったストレス吐き出すために、同僚と居酒屋で安酒を煽りながら、上司や会社の愚痴を言い合い、給料安いと管を巻く。
同じ階層の「商品」たちの集い。
「もう、こんな会社辞めてやる!」
と思っても、
一晩眠れば、
週末越えれば、
「とりあえずもう一日頑張ってみるか・・・」
と思い直す。
ある人はこれを
「労働力が再生産された」
といった。
そう、資本家は、サラリーマンが「明日も、とりあえず頑張って仕事してみようかな」と思ってもらえれば、それだけで儲けなのだ。
給料はそのために支払われるのだ。
そんな仕組みとは気がつかず、毎年のわずかな昇給に喜び、車、旅行、ブランド品に散財し、そのうち結婚、気づいたら子供が生まれ、35年の住宅ローンにサインする。
ある人は住宅ローンを
「お金の懲役刑」
といった。
さらに子供の教育費も重なり、家計はいつのまにか火の車。
出世して収入アップを夢見るが、現実は期待したほど上がらない。
なぜか?
ある人はその理由をこう言った。
「サラリーマンの給料は『労働力を再生産』するために必要な最低額しか支払われないためだ」
「それが給料の上限だ」
「それが資本主義におけるサラリーマンの価値なのだ」
課長、部長に昇進しても、心身ともに疲弊して、行き着いたポストで無能になる。
あるひとはこれを
「ピーターの法則」
といった
そして、収入が増えた分だけ、なぜか支出も増えていく。
ある人はこれを
「パーキンソンの法則」
といった。
税金・社会保障費は容赦なく確実に天引きされ、貯蓄は一向に増えず、
いつまでたっても豊かになれない。
頑張れば頑張るほど苦しくなる。
理不尽な無限ループが繰り返される。
なぜって?
あるひとはその理由を
「『ラットレースの罠』にはまっているからだ」
といった。
誰かが、
「老後には2000万円必要」
と騒ぎ立てると、不安を抱いて焦りだす。
気づいたら人生の折り返し地点を過ぎ、
「人生こんなはずじゃなかった!」
と心のなかで叫ぶ。
そして自分の不幸な境遇を
親、パートナー、会社、国に責任転嫁し、
「悪いあの人」
「かわいそうな私」
と呟く。
ある人はこれを
「人生の嘘」
といった。
すべては自分で選んできた道
リストラ、転勤、搾取された低賃金。
資本家に買われた限り、服従からは逃れられない。
病気で倒れれば収入は途絶える。
ハイリスク・ローリターン
綱渡りの危ういビジネスモデル。
恐ろしやサラリーマン。
されどサラリーマン。
そんな私は
ダメリーマン。
それが嫌なら、
じゃあ
「これからどうする?」
ある人は言った。
「勉強のために働いてもよいが、
お金のために働いてはならない」
そして、
「世の中には「E、S、B、I」の4種類の人間がいる」
E(=サラリーマン)
S(=自営業)
B(=ビジネスオーナー)
I(=投資家)
もし「ラットレースの罠」から抜け出したいのなら、
「E(サラリーマン)のままでは無理だ」
抜け出たいなら、
「EやSの世界から、BかIの世界に移りなさい」
と。
そうだ、
目指すは、
B(ビジネスオーナー)か
I(投資家)の世界!
ある人はいった。
「今日が残りの人生で一番若い日」
今からでも遅くはない。
そして、ある人はいった。
いつやるか?
「今でしょ!」
サウイフ フウニ
ワタシハ カワル
参考文献
投資家みたいに生きろ 将来の不安を打ち破る人生戦略サラリーマン気質とは「失敗しないこと」「責任をとらないこと」を軸に考える「失敗を最小化する人たち」のマインド。
・社畜とは、会社に飼い慣らされ、自分の意思と良心を放棄し、奴隷(家畜)と化したサラリーマン。
・会社とサラリーマンの関係は「別れられないカップル」
・投資とは「エネルギーを投入して未来からお返しをいただく行為」
・エネルギー=主体性×時間×お金×決断×運
・「リスクをとる」ことが「投資」の考え方。
・「リスクがゼロになるのを待つのではなく、リスクを下げる努力をしつつ、よきタイミングで挑戦する」このマインドを手に入れよう。
・自分の人生を自分で生きるという覚悟さえできたら、それが広い意味で「投資家みたいな生き方」
投資家の思考を手に入れ、日々の習慣を変えることで、豊かな人生と素晴らしい未来が待っていることを教えてくれる。
最後は「投資信託」の宣伝。
著者は、「ひふみ投信」の運用責任者なので、そこは大目にみてね。
サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門 (講談社+α新書)
「終身雇用は現代の奴隷制度」
経済的に豊かになるには、「あちら側の人間」になる必要がある。
「あちら側」とは「資本家」のこと。
あちら側に行くために、サラリーマンのうちに「会社を買ってしまおう!」ってなわけ。
カールマルクスの「資本論」は「資本主義とは何か?」「サラリーマン(労働者)とは何なのか?」を理論的に解き明かしてくれる。
本書はその解説書。
原文を引用し丁寧に解説してくれている。
サラリーマンがなかなか豊かになれない理由もわかちゃう。
「お金には魔力がある」
「カモの連鎖」
「見栄から短絡的な欲望を満たす消費は死に金」
「世の中の宣伝広告は99%がハニートラップ」
「住宅ローンはお金の懲役刑」
「人脈はトラップであり負債」
「貯蓄よりお金を稼ぐことにフォーカスする」
「個人会社を作れ」
「複利で増やせ」
「勝って兜の緒を締めよ」
「コップの水は悲観的にみるべき」
「小さな成果に最も喜ぶ」
「直感→実行→反省のサイクルを回せ」
「行動あるのみ」
与沢語録満載
昔からの格言を並べただけのように思えるが、
実績ある著者の経験と知恵に基づいているから説得力が増す。
[新装版]ピーターの法則――「階層社会学」が暴く会社に無能があふれる理由
創造的無能の勧め
「なぜあの人は昇進した途端ダメになった?」
「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおの無能レベルに達する」それがピーターの法則。
「昇進」は「無能」をもたらす。
そしてあらゆるポストは無能な人間によって占められる。
組織の中で無能になると健康と幸福が満たされなくなる。
無能になりたくなければ昇進を回避せよ。
回避するには無能を演じろ。
ただし絶対にまわりに悟られてはならない。
これが「創造的無能」だ。
あなたは「昇進」と「創造的無能」どちらを選びますか?
私は「創造的無能」を選びました。
改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)
お金持ちになるための6つの教えと、3つの実践のヒント
「ラットレースの罠」とは、収入が増えれば支出も増加し、資産に投資するための余裕が永久に出てこない状態。まるで、回転カゴの中でずっと回り続けるねずみのように、いくら漕いでも前進しない(お金がたまらない)状態のこと。
このラットレースから抜け出すには、お金の流れを貧乏人の流れから、金持ちの流れに変える必要がある。
金持ちは資産を買う。
貧乏人の家計は支出ばかり。
中流の人間は、資産と思って負債を買う。
あるところに「世界はどこまでもシンプル、人は今日からでも幸せになれる」と説く哲学者(哲人)が住んでいた。あるとき納得のいかない青年が真意を問いただすため哲人を訪ねてくるところから物語は始まる。
青年と哲人の対話を通して、心理学者アドラーの教えが明らかになってくる。
「すべての悩みは対人関係の悩み」「目的論 vs. 原因論」「トラウマは存在しない」「承認欲求を否定せよ」「課題を分離せよ」「他者の人生を生きるな」「人生の嘘から目をそらすな」「共同体感覚を持て」・・・
「どうすれば人は幸せに生きることができるか?」
世界は極めてシンプル。人生もまた同じ。
あなた自信があなたの世界(人生)を複雑にしている。
世界がどうあるかではなく、あなたがどうあるか。
人は変われる、誰もが幸福である。
あなたに、あなたが変わる、その一歩を踏み出す「勇気」があるかどうかだ。
読み終えるころには、
青年と同じように、誰もが今ここで強烈に輝き出すに違いありません。
前作「嫌われる勇気」の中で対話した哲人と青年。
青年はアドラーの思想に感化され、その後教師になった。
あれから3年後、青年は再び哲人のもとを訪ねた。
それは「アドラーの思想を捨てるか、教育者をやめるかどうかだった。
何故ならば、アドラーの思想に沿って生徒を教育したが、教室が荒れてしまったというのだ。
そんな青年に哲人はどう答えるのか?
「すべての議論は『愛』に集約される」
「愛することのむずかしさを知ったとき、あなたはアドラーのすべてを理解することになるでしょう」
金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント : 経済的自由があなたのものになる (単行本)
サラリーマンがもう一つの「人生の道」を見つけけるための参考書。
将来お金持ちになって経済的に自由になりたいと思っているなら必読の書。
あとは読んで実践するのみ。
私はこの本で、収入源の違いを示す「キャッシュフロー・クワドラント(E,S,B,I)」の意味を知った。
クワドラントの左側(E)に属する「サラリーマン」という自分の立ち位置が、お金を得る方法として、いかに心許ないかということを。
真の経済的自由を得るには、クワドラントの左側(BやI)の世界に収入源を作らなければならないことを気づかせてくれる。
私が、BやIの世界を本格的に目指すきっかけを作ってくれた一冊。
2013年の流行語大賞にも選ばれたタイトル「今でしょ」。
予備校講師の林修先生の初の著書。
林流の「処世術」セミナー開講!