「世界は悪ガキを求めている」
2022.7にABEMA TVで転職の特集番組が放送された。
番組にゲスト出演した人材コンサルティング会社のコーン・フェリー元日本代表の妹尾輝男氏が、ヘッドハンターからみた「ヘッドハンティングされる人の特徴」を語っていた。
それは一言でいうと「悪ガキ」だという。
「悪ガキ」って何よ?
番組で概要をざっくり話していたが、無料視聴だったからかいいところで終わってしまった。
番組が終わる直前でタイミングよく、彼の書籍「世界は悪ガキを求めている」が紹介された。
私にはヘッドハンティングは縁がないのだが、「悪ガキ」がどんなものかを知りたくて本を購入してみた。
「悪ガキ」とは
「悪ガキ」がどんな人かを簡単に言ってしまうと、
それは、エネルギーに満ちていて、イノベーションを起こす人たち。
周囲の声を気にせず、そこに道がなくても自由に行きたいところに向かって進んでいく人たち。
さらに、目標を達成するために必要な人材を選別し、彼らとの結びつきを強め、徒党を組み、勢力を拡大していく人たち。
なんか「戦国大名」のイメージだなあ。
一方で、これとは真逆の「礼儀出しく、まじめで、人の敷いたレールの上を従順に生きるタイプ」をこの本では「旧タイプ」といっている。従来からの典型的な一般サラリーマンのイメージだ。
この職業は将来AIやロボットにとって変わってしまうかもしれないとのこと。
自分はどっちのタイプ?
私は、個人としては我が道を行くタイプだから、半分悪ガキタイプかなと思う。
だけど、人との関わり合いがどちらかというと苦手なので、会社(集団)の中では旧タイプだと思う。
旧タイプがとるべき戦略
著者は、旧タイプは「悪ガキ」のフォローに回ると力を発揮すると言っている。
旧タイプは、「悪ガキ」の思考、性格、特性をよく理解しておけば、彼らを上手にフォローし、彼らの能力を更に引き出してあげることで、貢献度や評価のUPが期待できるそうだ。
「悪ガキ」の9つの条件
著者はこの本で「悪ガキ」タイプとして次の9つの条件を示している。
①安定を望まず、変化を選ぶ
②慎重にならず、スピードに乗る
③安全を追わず、リスクをとる
④大人にならず、情熱に生きる
⑤人に任せず、自分でつかみ取る
⑥権威におもねらす、フラット
⑦閉じこもらず、世界を見据える
⑧流されず、哲学をもつ
⑨憎まれず、かわいげを持つ
私の会社の役職者全員が、この理想的な「悪ガキ」タイプに当てはまるわけではないと思うが、彼らは会社の上層部から常に「変革と挑戦」を求められている。
だからレベルの違いはあれどこの「悪ガキ」の条件に近づくよう期待されているし、彼らもそれを意識して仕事していると思う。
旧タイプの人は、この「悪ガキ」の条件を理解しておくと「悪ガキ」たちのフォローの対応をうまく行えると思う。
旧タイプの人の会社での振る舞い方
そもそも、私は会社で出世したりリーダになったりすることにあまり興味が無い。
出世したりリーダになったりせず、平社員のまま会社でうまく生きて行くにはどうしたらいいか?
そのヒントがこの本を通じて得られた気がする。
つまり、会社では旧タイプとして、悪ガキタイプのリーダーのサポートやフォローにまわるということだ。これとピーターの法則にある「創造的無能」を組み合わせると最強の平社員になれるかもしれない。
実際、私はこの本を読む前から自分は(この本でいう)「旧タイプ」と自覚し仕事をしている。
最近だと具体的には、好き勝手な言動をする部門長や課長など「悪ガキ」たちをサポートしたり、かれらの意見をまとめ合意形成に持って行くような調整役のポジションに収まりつつある。
これからもこの業務がうまく回るよう、「悪ガキ」の9つの条件を頭に入れ、旧タイプとして彼ら「悪ガキ」たちのフォローをすることで組織貢献していこうと思う。
この本を通じて、会社での旧タイプとしての今後の戦略が固まった気がする。
個人としてどう生きるか?
一方、会社を離れた個人としては、株取引や不動産事業に力を入れていきたい。
こちらでは、私は旧タイプではなく「悪ガキ」の条件に沿った行動で、リスクをとって挑戦しつつ、コツコツと収益資産を増やしていこうと思う。
これからは、
会社では「悪ガキ」のフォロー、
個人では「悪ガキ」で行くぞ!
最後に
会社では自分は旧タイプなので「旧タイプ」の視点で書きましたが、この本は、世の中で求められている「悪ガキ」の9つの条件について紙幅を割いて書かれています。
・「悪ガキ」とは何かをもっと詳しく知りたい人
・「悪ガキ」タイプで生きていきたいと思う人
・ヘッドハンティングに興味がある人
この本で自分の悪ガキ度をチェックしてみてはどうでしょうか。